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【S2お茶会】サンライズエクスプレスの話

s2お茶会
今回は弊社の工藤が「サンライズエクスプレス」について話しました。

サンライズエクスプレスの話


この間、初めてサンライズエクスプレスに乗ってきました。ということで今回はその体験談と合わせて最後の寝台特急であるサンライズエクスプレスについて紹介したいと思います。

開発経緯


1990年代、新幹線や高速バス、飛行機による長距離高速輸送の発達により、カシオペアトワイライトエクスプレスのような観光需要特化の列車以外の寝台特急は衰退の一途を辿っていきました。

そこで、競合交通機関に対抗するため、ビジネス客も含めた需要を取り込む事が可能な列車は、車内設備等を一新し、現代のニーズに合わせた個室寝台主体のサービスを新たに提供する新型車両を開発することになりました。

そして誕生したのが、285系寝台特急電車です。
「さわやかな朝、新しい一日の始まり」というイメージにより、「サンライズエクスプレス」と命名されました。

サンライズエクスプレスは、首都圏対四国方面の「瀬戸」、山陰方面の「出雲」に使用されることになります。というのも、平均乗車率が高く、距離や所要時間の観点からも競合交通機関に対抗可能だと見込まれからだそうです。

特徴


サンライズエクスプレスは、ほとんどの車両を2階建てとし、頭上スペースを確保した個室寝台を中心に構成された寝台専用の設計となっています。

夜をイメージするブルートレインとは対照的に、夜明けをイメージした赤とベージュ、金色に塗り分けられた車体に、昇る太陽のようなロゴがプリントされているのが特徴的です。内装はミサワホームによる木材と樹脂の複合材によって温もりのある空間が演出されています。

従来の寝台特急の主流であった客車列車をやめ電車を採用したことで、機関車付け替えといった作業をなくし、加速・最高速性能を向上させ首都圏のラッシュ時にも対応が可能になりました。
東京-岡山間は連結して14両編成で運行し、岡山以西以南は連結を解き、「出雲」と「瀬戸」それぞれ7両編成で走ります。目的地までの乗車時間は大体12時間ほどです。

座席について


寝台は、

  • B寝台個室シングル
  • B寝台個室ソロ
  • ノビノビ座席
  • B寝台個室シングルツイン
  • B寝台個室サンライズツイン
  • A寝台のシングルデラックス

の全部で6種類。
それぞれの部屋の入口にはテンキーが設置してあり、4 桁の暗証番号を設定して鍵をかける仕組みです。暗証番号は鍵をかける度に設定しないといけないため少し面倒。

また、車内販売がないので、食事等は事前に購入して持ち込むか済ましておかなければいけません。
ちなみにですが、3, 10号車に自販機はあります。

どの部屋にもコンセントが設置してありますが、2A と電力は低めです。

それではそれぞれの部屋についてもう少し詳しく説明していこうと思いますので、こちらの部屋割りと合わせてご覧になってみてください。

B寝台個室 シングル


サンライズ内で一番部屋数が多い一人用の個室。寝台料金は7,700円です。
2 階建て車両の下階・上階と、車端部の平屋の 3 種の部屋があります。

室内には、ハンガー、掛け布団と枕、浴衣、スリッパ、使い捨ての紙コップが用意されており(基本的には、のびのび座席以外同じようなアメニティが用意されている)、出入口側にはミニテーブルが。出入口の反対側には、アラーム付時計と照明、ヒーターのコントロールパネルがあります。
写真を見てもらうとわかるように室内はほとんどベッドに占領されている形ですが、一応荷物が置けるスペースは確保されています。

平屋は天井が高く、二階建て車両の方は少し天井が低めです。180センチ以上ある方だとちょっと窮屈かもしれません。



B寝台個室 ソロ


シングルより居住性に劣る個室です。というのもシングルよりスペースが狭い上に天井も低く、さらにモーター車である 3, 10号車内にあるため加速時に音が響きます。その分、料金は6,600円と安めです。

部屋には上段と下段があり、上段は部屋出入口そばの階段から上がれるようになっています。下段はその階段にスペースを取られてしまっているため出入口付近が少し狭いです。
寝台列車には乗ってみたいけど、なるべく節約したいという時にはいいかもしれません。



のびのび座席(指定席)


かつての開放型寝台の流れを汲む簡易寝台で、5, 12号車内にあります。寝台料金は設定されておらず、指定席料金のみで使用できます。

横になって寝ることはできますが、ベッドと枕はなく、カーペットと毛布しかついていません。
また、通路とはカーテンで仕切ることができますが、隣の席との間にはカーテンがなく、ちょっとした仕切り部分が窓際にあるのみです。

ほとんどプライベートはありませんが、横になって寝られる分、夜行バスよりはいいのかもしれません。

B寝台個室 シングルツイン


先ほどシングルのところで平屋個室の話がありましたが、こちらも平屋の中にあって部屋上部に補助ベッドを備えた二人部屋です。料金は 1 人で9,600円。2 人利用だと15,100円で利用できます。

下段ベッドは畳んで座席にできるため、 1 人利用だと上下どちらかを荷物置きにすることが可能です。なので大荷物の時には便利。しかし 2 人で利用するには少し荷物を置くスペースが狭いかもしれません。ちなみに2, 9号車のシングルツインは車いすに対応しています。


B寝台個室 サンライズツイン


4, 11号車の下階にある 2 人用の個室です。料金は15,400円。2人じゃないとこの部屋は利用することができません。

ベッドが横に 2 つ並び、真ん中が通路になっています。そのためシングルツインよりも広さに余裕があって、さらに全て階下にあるのであまり揺れないそうです。

A寝台個室 シングルデラックス


4, 11号車階上にある、サンライズエクスプレスで最上級の 1 人用個室。料金は13,980円。
個室内に机や洗面台さらにシャワー室があり、アメニティグッズも無料でもらえるなど、ビジネスホテルのような設備になっています。前はテレビもあったそうなのですが、今は撤去されています。

部屋数が少ないため予約するのは難しいですが、よかったらぜひ泊まってみてください。
詳しくはこちらをご覧ください。

その他車内設備

シャワー室


先ほど紹介したシングルデラックスの個室以外に共用のシャワー室が3, 10号車内にあります。330円のシャワーカードを購入することで利用可能です。
お湯が出る時間は6分。お湯を止めている間の時間はカウントされません。これはシングルデラックスのシャワー室でも同じです。

シャワー室にはボディーソープとシャンプーが常備されており、脱衣所にはドライヤーがあります。タオルは販売・貸し出しともに行っていないので持参しなければいけません。ちなみに、ドライヤー近くに外部コンセントがあるので、持参したドライヤーも使用することができます。

始発駅からの乗車と同時に最も混雑するのがシャワーカードの販売機です。あっという間に売り切れてしまうため、途中駅から乗車する場合は期待しない方がいいでしょう。

洗面所・トイレ


ほとんどの車両に設置されています。
洗面所は蛇口にスイッチがあって、水とお湯を切り替えることができます。
ハンドソープが常備されている他、壁にコンセントがあるので、持参したドライヤーや電気シェーバーなどが利用可能です。一応カーテンもついてるためプライバシーは確保できます。

トイレは全て洋式です。しかし温水便座ではないので冬場は便座が冷たいです。

ミニラウンジ


3, 10号車内に通路を挟んで左右にカウンターと椅子が設置されたミニラウンジがあります。
ラウンジの奥には飲み物の自動販売機(ラインナップは少なめ。。)とシャワーカードの販売機、さらにシャワールームが。

昔は公衆電話が設置されていたそうですが、今はそこにシャワーカードの販売機があるそうです。なので昔は車掌さんが手渡しでシャワーカードを販売していたらしいです。


きっぷの購入


きっぷは、


で予約することができます。

ですが、E5489 で予約したきっぷは、JR西日本・JR東海の指定席券売機でしか受け取れないため、東日本エリアで予約してしまうと、東海道新幹線の駅まで行かないといけません。また、予約サイトを見てもらえばわかりますが、ネットからだと上階・下階・平屋の選択ができないので、希望がある場合はみどりの窓口で予約するのがよいです。

乗車日 1 ヶ月前の10時から発売なので、繁忙期はすぐに予約しないとあっという間に満席になります。

料金


料金は、運賃+指定席料金+寝台料金(ノビノビ座席を除く)を合わせたものになります。
全区間乗り通しだと、新幹線と特急・快速利用より高くはなりますが、一部区間(大阪から東京)などでは新幹線より安くなるケースもあります。

親子連れで 1 個室を利用する場合、運賃・指定席料金は大人・子供 1 人ずつで、1 室分の寝台料金です。
詳しくはこちらをご覧ください。

メリット・デメリット


メリットとデメリットはそれぞれこんな感じです。

メリット
  • 移動しながら寝られる。
  • 新幹線移動より、遅くに出て速く目的地に到着できる。
  • 個室であれば、自分だけのプライベートな空間で過ごせる。
  • 旅をしてる感、旅情があって楽しい。
  • 部屋にもよるが、照明を消すと窓から夜景が楽しめる。天気がよければ月や星々が輝く夜空が一望できる。

デメリット
  • 揺れる。下車後は長時間酔いが続く。
  • 揺れるので寝づらい場合がある。
  • 料金が高い。
  • 冬は暖房が効いて過ごしやすいが、冷房が弱いので夏は過ごしづらい。
  • きっぷが入手しづらい。
  • シャワーカードがないとシャワーを浴びられないし、これも入手しづらい。


競合交通機関と比べると、どの個室・座席でも横になれる点や、ずっと座ったままでなくていい点、また安全性の面でも優れているかなとは思いますが、料金や予約の難しさなどを考えるとちょっと微妙な点もあるかもしれません。ですが、体験的にはとても良いものなので、興味のある方はぜひ乗車してみてください。