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2021/01/28

正月は家で日本酒を飲もう

正月は家で日本酒を飲もうアイキャッチ
2021年、今のところ何もいいことがありません。これから盛り上がればいいなと思います。

今回は弊社の仁科が「日本酒の選び方」について話しました。

日本酒を飲みたいと思って酒屋に行ったら、何を買えばいいのかわからないという状況になりました。というのも日本酒は種類が豊富、同じ酒蔵の同じ銘柄でも製造方法や原材料が異なるたくさんの種類があって、素人目には見分けがつきません。
今回はそんな「日本酒初心者がどうやって日本酒を選べばいいのか」、お正月に日本酒を飲みたいと思って調べてみたので話したいと思います。

日本酒選びは難しい

冒頭にも言いましたが、日本酒は数が多いです。
調べてみると、現在、日本酒造りを行なっている酒蔵は全国に1200箇所近くあるそうで、それぞれの酒蔵が色々な種類の日本酒をつくっているうえ、酒屋によって置いてあるものも違うと言います。

また、小さい酒蔵のお酒は一般にあまり出回っていないため、オンラインショップから注文するとかしないといけません。そうすると日数と送料が余計にかかってしまいます。いろんなことを考えるとやっぱりお店で見て、試飲をしたうえで購入したいと思うのですが、試飲できる酒屋もそんなにないし量も飲めません。

そして、より日本酒選びを難しくているのが価格帯だと思います。
ワインだともう少し金額にわかりやすく差がついているのでなんとなく目星をつけやすいのですが、日本酒の場合、特別なものを除いて金額にそこまで差がありません。一般的には一升瓶で 3,000 〜 5,000 円前後、四号瓶で 1,300 〜 3,000 円前後です。

ラベルを見る

そんなわけで日本酒選びは難しいと思う次第なのですが、どんな味のものを飲んでみたいかで考えるのが結局一番わかりやすそうです。日本酒のラベルには選び方の手がかりとなる様々な情報が載っており、それを素人ながらに解読すればなんとなく味を想像することができます。
これで全部というわけではありませんが、ラベルを見ると下のような日本酒の種類が書いてあります。

原酒市販されている日本酒は、一般的に水が加えられていますが、原酒は水を加えずアルコール度数が18~20と高めです。加熱はされています。
生酒製造工程で一度も火入れをしていない、できたての日本酒のことです。
生貯蔵酒通常は酒を絞った後と瓶詰め前に2度行う火入れを、1度目の火入れ行わず低温で貯蔵し、瓶詰め前に1度だけ火入れを行うお酒のことです。生の風味が残ります。
生詰酒通常2度行う火入れのうち、1度目の火入れのみ行い、瓶詰め前は行わない酒です。程よく熟し品質が安定しています。
荒走り最初に搾られた日本酒で、もろみの白さで白濁しています。アルコール濃度は低めで香り高く、ほのかな炭酸と雑味が感じられる日本酒です。
中汲=中取り「荒走り」を絞りきった後にでる部分なので、お酒の濁りがなく雑味も少ない味わいになります。安定したバランスのとれた風味であるため、品評会に出品されることも多い状態です。
にごり酒目の粗い布で漉しただけの白濁した日本酒。あえて澱(おり)を多く残し、素材の旨みが感じられます。
にごり酒の多くは火入れを行わず、酵母が生きたままの状態で瓶詰めされるため、発泡性のあるものが多いのも特徴です。
長期貯蔵酒・古酒日本酒は1年の貯蔵で熟成するが、2~3年貯蔵するまろやかになり味に奥行きもあります。5年以上貯蔵した貴重な古酒もあるそうです。
新酒通常は製造した年度内に出荷されたものが「新酒」といわれています。
冷やおろし一度火入れをした後、出荷されずに一夏を蔵元で保管し、二度目の火入れをせずに秋に出荷される日本酒です。
生酛自然の力を活用した、昔ながらの日本酒の造り方で、自然発生する乳酸菌で酵母を増やしてつくる日本酒です。
樽酒樽に詰めて樽木の香りをお酒にうつした、独特かつ豊かな香りの酒です。樽の材料は杉で吉野杉が最も評価が高いとされています。
貴醸酒仕込み水の代わりに日本酒で仕込んだ日本酒のことをいい、甘く濃厚でとろりとした酒で古来より重宝されています。
凍結酒専用の容器でシャーベット状にこうらせた状態のお酒です。

出典:日本酒の種類・ラベルの読み方


このような日本酒の種類とそれぞれの特徴を知っておくといいかもしれません。

ラベルの裏を読むとさらに詳しい情報を知ることができます。
大体こんなことが書いてあります。


原材料の品種名

米(山田錦、五百万石、美山錦、雄町など)・米麹・醸造アルコールなど使用した原材料について。
品種や質、無農薬などの環境にこだわった米はふくよかで良いとされており、日本酒の味に特に影響を与えるそうです。


・特定名称

純米酒、本醸造、吟醸酒などの記載のことです。ある一定の要件を満たすことでその名称を表示することができます。詳しくはこちらをご覧ください。


・アルコール分

15〜16%が一般的なアルコール度数です。原酒の場合は18〜20%と高めになっています。


・精米歩合

精米歩合とは、精米した後に残った白米の元の玄米に対する割合のことです。
これが 40% 以下だと透明感のある味で吟醸香を醸し出しやすく、50〜60%ぐらいだとバランスがよく甘みを感じられ、80%になると味が濃厚でしっかりしたものになり、原料のお米の個性を生かすことができると言われています。


・酵母

日本酒造りにおいて、アルコール発酵を促し、香りを生み出すのが酵母の役目です。酵母によって香りが全然変わるらしいのですが、なんの酵母を使っているかもラベルに書いてあることがあるそうです。


・製造者の情報

名称・所在地が書いてあります。
日本酒はその土地の米と水を原料としているため、地域によって味に特徴が異なります。
また、各地の伝統の技を引き継ぐ「杜氏(とうじ)」によっても、味わいが変わってきます。

出典:「地域」別日本酒の特徴

という話があって、ざっくりなのですが、寒い地域の方が辛口、暖かい地域では甘口のものが多くなると言われています。


・製造年月

瓶詰して出荷された年月のことです。


・日本酒度

日本酒の甘さや辛さを示す指標のことです。
水を±0 として、比重が重いものがマイナス、軽いものはプラス。
マイナス値が大きいほど糖分やエキス分が多く含まれるため甘口、プラス値が高いほど辛口となります。 目安としては、-10 以下ぐらいが誰もが認める甘口で、+10 以上だと辛口です。


・酸度

有機成分の数値を表していて、味の濃淡の目安になります。
平均値が 1.3。 高いほど辛く濃い味が、低いほど甘く淡い味がします。


・アミノ酸度

日本酒に含まれるアミノ酸の量、味の複雑さの目安になります。
数値が高いほど複雑な旨味、少ないほどすっきり淡麗な旨味に。アミノ酸が多すぎると雑味の原因になってしまいます。


日本酒度、酸度、アミノ酸度の数値は人間の感覚を元に数値化されたものであり人によって差異があるそうです。

これらに加えて、杜氏や製造方法(火入れ・濾過・山廃・生酛・にごり酒など)、どこの水を使っているかについても記載されている場合があるらしいです。

選んで買ってみた

さて、こうやってラベルの記載をなんとなく理解するだけでも少し前進したような気がします。ですが結局飲んでみないことには正直よくわかりません。というわけで、お正月用に手探りで 3 本選んで買ってみました。


左から順に、


岡山、三重、山形のものです。
酒屋さんでおすすめされたものから選んで買ってみました。
ちょっと飲んでみた感じ、想像とは違う部分もありましたが、大きくずれてはいない気がしました。

日本酒を保存する

買ったはいいのですが、まだ正月まで日にちがあります。そこで保存方法についても調べてみました。

開栓前だと、生酒は冷蔵庫で保存。製造年月から 1 ~ 2 ヶ月ぐらいが美味しく飲める期間のようです。
火入れされたものだったら冷暗所で長期保存可能なようですが、 生詰め、生貯蔵などの火入れが浅い場合は冷蔵保存しなければいけません。

開栓後だと早めに飲んでしまわないといけないらしく、生酒だと冷蔵庫で 3日~7日。
火入れしてあるものでも冷暗所で 2, 3 か月。生酒よりは味の変化が遅いですが、次第に酸みが強くなってくるので、本当は冷蔵庫に入れて 1 週間以内で飲み切るのがベストとのことでした。

日本酒にとって紫外線は天敵です。また、蓋の材質が長期保存向きではないので置くときは必ず縦置きで。以上のことに気をつけて保存するようにしましょう。

お正月が楽しみ

日本酒の一番の魅力はあらゆる温度帯での味わいの変化だと聞きます。甘めのものは冷やして飲むと味が締まるとか、ワイングラスで飲むと熱の伝わりかたで味わいが変わるとか、いろんな話があります。
調べれば調べるほど奥が深い日本酒、日本酒ビギナーとして、まずは正月用に買ったものをいろんな飲み方で飲み比べをして楽しんでみようと思います。
もし今回の話で日本酒に興味を持たれたという方がいれば幸いです。
自分に縁のある土地のものを飲んでみてもいいかもしれません。



参考文献

https://www.amazon.co.jp/dp/4816357661/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_BT435J88DAJXJ65DP05T
https://www.amazon.co.jp/dp/4816363343/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_CCPXT2JFN2YR22ED5602

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